欧米で車を運転したことがある方はわかると思いますが、ヨーロッパでもアメリカでもいまどきガソリンスタンドはほぼすべてセルフ式です。
セルフ式のガソリンスタンドは今では日本でもかなりメジャーになったので、ガソリンの入れ方自体に戸惑うことはそんなにないと思います。が、支払いが戸惑うんです。

■現金払いの場合

現金払いの場合は、まずはじめにお金を払う必要があります。いわゆる、前払いです。
この場合は欧州でも米国でも変わりません。

1.車を給油機の近くに停車する
2.停車した給油機の番号を確認する
3.売店(支払い所)に行き、給油機の番号を告げる
 I'd like to fuel, #3 please. みたいな。簡単でいいです。
4.給油したい分の現金を支払う
5.給油機の場所に戻り給油をする。
6.もし満タンになっておつりが発生するようなら、売店に行ってお釣りをもらう(これが結構めんどくさいんです)

こんな流れです。
ちなみに日本で言うレギュラーやらハイオクは自分で選びます。ディーゼルの給油ノズルも一緒に並んでいたりするので間違えないように!(別項でまとめるかも知れません)

■カード払いの場合

最初にカードを通して、給油開始します。
液晶画面の指示に従えばいいので特に戸惑うことはない、はず。。。なのですが、アメリカ様の場合は謎のコードを入力しなければいけないのです。

■カード払いの場合(欧州編)

画面の指示に従ってカードを通し、暗証番号(PIN CODE)を入力してください。以上。
特に迷うことはありません。
認証できたら心置きなく給油してやってください。

■カード払いの場合(米国編)

画面の指示に従ってカードを通し、ZIP CODEを入力してください。
・・・ZIP CODE? ってなに?
このZIP CODE、アメリカでクレジットカードを使うのに頻出するセキュリティなのです。
ZIPコードって、ファイル圧縮?暗号?というようなことを考える方は多いと思います。「ははーん、アメリカではPINのことをZIPコードって言うんだな」と解釈して暗証番号を入力してもエラーになります。これ、知らないとしばらく試行錯誤してしまうはずです。

ZIPコードというのは、実は「郵便番号」のことです。

カードの登録情報に郵便番号があって、不正取得したカードが使われないようにZIPコードと照合しているのです。
ですが、アメリカ以外で発行したクレジットカードは、ZIPコードの情報など登録されていないので、いくらがんばって日本の郵便番号を入れても反応しません。大体、日本の郵便番号は7桁ですが、アメリカの郵便番号は5桁です。

つまり、事実上、ZIPコードを要求されるところでは「アメリカ以外で発行したクレジットカードは使えない」のです。

どうしても使いたい場合は、現金と同じように売店に行き、給油機の番号を告げてカードで支払いしてください。この場合はサインで支払いできるので大丈夫です。

■なぜにセキュリティがZIP CODEなのだ

これ、すごく疑問に思うんですけど、番号式のセキュリティであれば個人が自由に設定できるPIN(暗証番号)のほうが確実だと思うのですが、なぜ郵便番号なのでしょうか。

例えば人の郵便番号なんてすぐにわかるし、財布ごと盗まれたり落としたりした場合は、財布の中に住所がわかるものが入っている可能性もあるし、セキュリティとしてはぜんぜん合理的に思えないのです。
カンパニークレジットカードだったりしたら、会社の住所なんてインターネットですぐにわかるし、原則的には本人しか知りえない暗証番号式にあらゆる点で劣ると思います。

この点については私の中でもまったく推測できないので、誰かわかる人がいればご教示いただきたいです。。

■アメリカではおとなしく店内で払いましょう

とにかく、日本(米国外)で発行したクレジットカードはZIPコードが設定されていないので、おとなしくZIP CODEを要求されたらおとなしく店内で払いましょう。それかアメリカでカードを発行しましょう。
本当は全世界暗証番号式に対応してくれればいいのですけどね。

それでは、よい旅を!